タイは熱帯モンスーン気候地域に位置しています。
一年を通して高温多湿な気候が特徴です。一般的には、タイには3つの季節(雨期、乾期、暑期)があると言われています。
季節ごとの特徴
雨季(5月中旬から10月中旬)
雨季は5月中旬から10月中旬まで続きます。
この季節は最も雨量が多いですが、一日中雨が降り続くことは少なく、大体1時間から2時間程度で止みます。
スコールと呼ばれる夕立のような雷雨が特徴です。雷もゴロゴロと鳴りますし、落雷もあるのでスコールの間はあまり出歩かない方が良いでしょう。折りたたみ傘はあると便利ですが、強いスコールの際は傘が全く役に立たなくなりますので、注意してください。
スコールが来る数時間前から風が強く吹き出します。気圧も急激に下がり、スコールの後は気圧が急に上がったりしますので、頭痛やめまいなどの症状には気をつけてください。
場所によっては道路が冠水することもあります。バンコク中心部はそれほどひどくありませんが、アソーク通り(BTSアソーク駅前の大通り)やスクンビットエリアのソイ23〜33の奇数側、39は冠水しやすいエリアと言われています。
また、雨季の終わりには連日大雨が降ることがあります。気温は多少下がりますが、湿度が高くなります。
インフルエンザが流行る時期でもありますので、かかりやすい方は予防接種をお勧めします。
乾期(10月中旬から2月中旬)
乾期は10月中旬から2月中旬まで続きます。
この季節は晴天が続き、比較的涼しく過ごしやすいです。観光するのにはベストシーズンと言えます。
雨はほとんど降らず、日中の気温も低くなります。ただし、空気がとても乾燥しており、最近ではPM2.5の数値が上昇しています。喉の不調を訴える人が増えており、マスクの着用が一般的です。
年末年始はカウントダウンイベントなどがありますが、日本の大型連休とは異なりますので、お店は通常通りの営業になっていることが多いです。(30〜1日を休む店が多い)
暑期(2月中旬から5月中旬)
暑期は2月中旬から5月中旬まで続きます。
この季節は日差しが強く、連日35度前後の蒸し暑さが続きます。特に4月が最も暑く、気温が40度近くになることもあります。
この時期にはタイの伝統的な水かけ祭りであるソンクラーンが行われます。
デパートやイベント会場で水掛けエリアが設置されている場所もありますが、ソンクラーンの正装である”花柄の服”を着たり、水鉄砲を持っている場合は街中でも水をかけられます。
ちなみに、BTSなどの公共交通機関では水鉄砲の水が入っていると電車に乗れませんので、水を入れるのは会場についてからが良いでしょう。
季節ごとの服装
それぞれの季節を知った上で、おすすめの服装をご紹介します。
雨季
雨季とはいえ、一年中暑いのがタイです!
基本的には半袖のシャツ、短パンもしくはスカートで十分です。ただ、朝晩は昼間に比べて多少寒くなりますし、電車やデパートなどの屋内では冷房がガンガン効いています。薄手の上着やストールを持っていると安心です。
タイの方はパーカーや厚手の上着を着込んでいる方もいますが、とても寒がりの方でない限りはそこまで厚着を必要としないのでは?と思います。
また、いつ、どこでスコールが来ても対処できるように折り畳み傘があると良いです。
折りたたみ傘は、雨の降り始めなどには役に立ちますが、激しいスコールになった場合は、折りたたみ傘が壊れますので無理に出歩かず、屋内や屋根のある場所で止むのを待つのが賢明です。
ゆっくりお茶でもしながら気長に待ちましょう。マイペンライ(問題ないよ〜)の精神で!
コンビニではビニールカッパを売っています。これを着けてバイクタクシーに乗る強者もいますが…慣れないバクタクシーは旅行中にはくれぐれも気を付けてください。
足元はサンダルやスニーカーが歩きやすいと思います。タイの道はガタガタ、ボコボコしていますし、突然の段差もあったりしますので歩きやすい靴を履くことをお勧めします。
ただ、雨季で雨が降っている、また冠水している場合にはサンダルは少し危険です。
道路に冠水している水は綺麗ではありませんし、足に傷があるとそこから破傷風に感染する…なんて話も聞きます。
タイの下水処理は雨水と下水の同一管渠のため、降水量が多いと処理能力が追いつかずに溢れてしまうからだそうです。日本のように上下水道の整備を行うには大規模な工事と予算が必要になるため、なかなか整備できないようですね。
できれば長靴を履きたいところですが、旅行中は冠水箇所を避けて目的地に向かうのが良いでしょう。
また、急な雨にも対応できるように防水のバッグを使用するのも良いと思います。
雨季とはいえ、一日中雨が降ることはめったにありませんし、フルーツの女王マンゴスチンやドリアンなど、旬なフルーツを楽しめますよ。
乾期
この時期は一年の中で一番観光しやすい時期です。
雨が降ることはほとんどなく、気温も比較的低いです。タイの方はこの時期をwinterと捉えているようですので、セーターやジャンパーを着る方もちらほら見受けます。
朝晩は肌寒く感じることもあるので、上着やストールがあると良いです。
短パンよりは長ズボン、ノースリーブのワンピースよりは袖付きのワンピースの方が良いと思います。
ただ、雨が降らないということは空気がとても乾燥していると言うことです。最近ではPM2.5の影響で空気がとても濁っています。空が真っ白!なんてこともあります。のどの痛みが出る場合もありますので、必要な方はマスクを使用した方が良いでしょう。
暑期
タイで一番暑い季節です。
連日35℃を超える日が続きます。この時期は日差しも強く、気温も最も高くなります。暑さ対策を万全にしましょう。
短パンやノースリーブ、半袖のシャツでも問題ないですが、とにかく日差しが強いので紫外線対策をしっかりしてくださいね。帽子やサングラスの着用も必須です。
熱中症にならないように、水分補給を忘れずに。フルーツの屋台でビタミン補給も良いですね。
旅行の日程は詰め込みすぎずに、ホテルでゆっくり身体を休める日を作っても良いかもしれません。スケジュールに余裕を持って、無理をせずに過ごしてください。
日中の暑い時間帯は、デパートや屋内で涼んでいる方がほとんどです。
タイの観光で気をつけたいこと
寺院にて
日本ではお寺や神社に入る際、派手な格好や露出の高い格好でも問題ないことがありますが、厳格な仏教徒であるタイでは寺院の入場に関する服装規定が存在します。
ただし、すべての寺院で服装のチェックがあるわけではありません。
タイの寺院で服装に決まりがあるのは、有名な寺院や寺院内の本堂に入る際などです。
服装が不適切であれば、ストールなどが貸し出され、上に羽織ったり腰に巻いたりします(基本的に無料だが有料の場合もある)。
女性の場合は、露出度の多い服装は避けましょう。
具体的には、タンクトップ、キャミソール、ショートトップ、ショートパンツ、ミニスカート、半ズボンなどは避けましょう。
女性の場合、露出が少ない服装であっても体のラインがわかるような服装はNGです。ストールや上着を着るようにしましょう。
また、女性は僧侶の袈裟や身体に触ることはタブーですので、決してやってはいけません。電車内やベンチでも隣に座ることはできません。話かける必要がある場合は距離を取るようにしてください。電車内には優先席があり、僧侶のマークもあります。
男性の場合、タンクトップ、派手な服装や半ズボンなどはNGとなっています。
また、男女ともに帽子、サングラスの着用、ビーチサンダルでの入場もNGです。
街中にて
タイは比較的治安が良いとされていますが、それでもスリ、ぼったくり、置き引きなどの犯罪は日本より多いと思っていいでしょう。貴重品の扱いには十分に注意してください。
また、女性の夜の一人歩きは危険です。タクシーも女性専用などを指定して乗るのが安心です。
お子さんがいる場合は、子供からは目を離さないようにしましょう。連れ去りがあるというのは、東南アジアではよく聞く犯罪でもあります。タイでも全く無い、とは残念ながら言えません。
まとめ
タイの人は外国の人と接することに慣れている気がします。
なので、拙い英語でもタイ語でもきちんと聞いてくれるので、伝えたいことをはっきり言うことが大事だと思います。
一年中暑い国ですので、身体が慣れるまでは体調が悪くなりやすいです。
休息を十分に取りながらスケジュールには余裕を持って観光されることをお勧めします。